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第39話
風呂から出ると、俺は松若くんにトイレに行ってくるからと言ってこっそりスマホを持っていってさっきの事……射精してないけどイク事なんてあるのかとつい調べてしまった。
それはどうやらあるらしく、脳がイッたと判断する事によって生じると書いてあった。
『パートナーがイッたと話したら信じてあげる事が大切』
その言葉を頭に入れて、俺は松若くんの待つ部屋に戻った。
「お待たせ」
「……先輩、またオレだけ気持ち良くなって何もさせてくれなかった」
ベッドに腰かけていた松若くんの隣に座ると、松若くんはいじけているみたいだった。
「だって松若くん、逆上せそうだったから……」
「……そうっすけど、いっつもオレばっかり……」
頬を赤く染めて話す姿がもう可愛すぎる。
「いいんだよ。俺、松若くんが気持ち良くなってる顔見たり声聞いたりするだけで幸せだから」
我慢出来なくて、俺は松若くんを抱き寄せるとその頭を撫でていた。
「オレが嫌なんです!!先輩、今度はオレがしますから服脱いで下さい」
「わぁっ!!」
背中に手を回したと思ったら、松若くんは俺が着ているグレーのスウェットを捲って脱がそうとする。
「わ、分かったよ、今脱ぐから……」
何でこの子はこんなにも可愛いんだろう。
可愛くて、だからこそ大事にしなきゃって思う反面、その全てを奪ってしまいたいっていう衝動に駆られそうになる。
「ベッドに寝て下さい」
「うん」
裸になると、松若くんも服を脱いで俺の上に乗ってくる。
すごくいい眺めが目の前に広がり、それだけで勃起してしまった。
「い、一緒にするの、やってもいいすか?」
「うん、いいよ。自分のじゃなくて相手のをする……って事だよね……?」
「あぁっ、そうです……うぅっ……!!」
俺のに擦り付けるようにしてきた松若くんのを、手で包み込む。
松若くんも気持ち良さそうにしながら俺のを握ってくれて、その手で扱いてくれた。
「松若くん……っ、俺、すぐイキそうなんだけど……っ……」
「い、いいっすよ、別に……っ……」
「そ、そう?じゃぁ……っ……!!」
「へぁッ!?」
松若くんの亀頭を露にすると、俺は自分のと一緒に掌の中に収めて刺激した。
「や……っ、せんぱい……なんで……んぁぁっ……!!」
「何でって……大好きな人と、一緒にイキたいからだよ……っ……」
「そ…っ、そんな……あぁっ、オレっ、さっきイッたのにぃ……っ……!!」
「俺といっぱいHな事したいんでしょ…?いっぱいイケばいいよ、松若くん」
そのイきそうになっているモノを撫でながら、俺は起き上がると松若くんの乳首に触れた。
「ひぁぁッ、やら……っ、やぁぁぁッ……!!」
松若くんは俺の手を払おうとしたけど、その前にイッてしまった。
そんな松若くんを見ていた俺も一緒にイッてしまい、ふたり分の精が互いの身体を熱く濡らした。
あぁ、一緒にイけるなんてめちゃくちゃ幸せすぎる。
そう思ってしばらくぼーっとしていたら、松若くんに思い切り頬をつねられた。
きっと、俺の事自分の手でイカせたかったのに俺が先にイカせてしまったからだろう。
「先輩のバカ、嫌だって言ったのに!!」
「でも、気持ち良かったでしょ?」
「……っ……」
怒ってきた松若くんに俺は笑顔でこう言いながら汚れた部分をティッシュで綺麗にした。
「松若くん、このままもう1回しちゃダメ?俺、一緒に気持ち良くなりたいんだ」
思い出しただけで興奮してしまったモノを松若くんの身体に押し付ける。
「ダメ……じゃねーっす……」
「ん、ありがとう、松若くん」
『大好きだよ』
そう言って、俺はまたこの堪らなく気持ち良い行為に没頭した。
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