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【番外】リゾート地への小旅行・中編(★:Ver.マオ×ナチ)

「マオって忙しい?」  ナチの言葉に、正面の席でアイスティーを飲んでいたマオが顔を上げた。ナチの両親が経営するカフェの、日差しがよくあたる窓際のこの席は、最近二人で会う時に据わる、定位置となりつつある。 「ナ、ナチのためになら、いつでも空けるぞ?」 「本当? 本当に? 無理してない?」 「無理してでも空ける」 「マオ、愛してる」 「俺もだ!」  二人の間には甘ったるい雰囲気が漂っている。満面の笑みのナチは、今では愛情を真っすぐに受け入れているし、それを返している。逆にマオの方が照れてしまう事も増えたほどだ。 「じゃあさ! 次の連休、新栗実市のドームシティに行かない? 泊りがけで!」 「行く」  即答したマオに対し、ナチがニコニコと笑って見せた。  ナチは先日ネジにも話したのだが、動画CMで見たこの新観光名所が気になっていて仕方がなかったのだったりする。中でも、新栗実市ハイランドというテーマパークの名物である絶叫マシンに興味がある。怖くもあるのだが、乗ってみたい。そんな思いが強かった。他にも、テーマパークの中にあるホラー迷宮にも興味がある。 「何日がいい?」 「連休ならいつでもいいけど?」 「じゃあ予約取るぞ」  その場でマオがさらりと予約を入れた。行動が早いマオに、ナチはクスクスと笑う。  こうして二人は、連休に、新栗実市のリゾート地へと旅行に出かける事に決めたのである。  現地集合と決めて、二人はホテルのラウンジで合流した。  チェックインを済ませて向かった宿の部屋は、7002号室だった。朝に合流し、和風の部屋に入ってすぐに、二人は顔を見合わせて、キスをした。もう自然と、唇を重ねられる中になって久しいし、互いの指には、おそろいの指輪が輝いている。 「よし、行こう!」 「ああ」 「一日は短いんだから楽しまないと!」  ナチがそう言ってマオの腕に手を絡める。二泊三日で訪れたのだが、初日から二人はテーマパークを楽しむ予定だった。二日目も、その予定だ。何故ならば、一つのアトラクションにつき、最大五時間は並ぶという有名な話は既に広まっていたからである。  そのようにして二人で外に出て、直通のバスで移動をした。  そして夕暮れまでの間に、初日は、実に五つの絶叫マシン……テーマパークの全ての絶叫系を制覇した。 「楽しかったね」  ナチの言葉に、マオが微苦笑する。ナチと一緒だったから楽しくなかったわけではないが、中々にハードだったからだ。最近の絶叫系は進化している。 「そうだな」  頷き二人は、先に露天風呂に入る事にした。  ナチの華奢な体は目の毒で、マオは隣に浸かりながら、体を強張らせていた。一方のナチは、夕日が照らし出している海を、目を輝かせて眺めている。その横顔もきれいで大好きだからと、マオは己の煩悩を押し殺していた。  入浴後は、二人で食事を楽しんだ。 「このお刺身美味しいね。さすが、海のそばだね」 「ああ。天ぷらもいいな」  和やかな雰囲気で和食を楽しみ、それから二人は浴衣姿で、隣室の布団へと向かった。 「マオ」  するとナチが、座っていたマオに後ろから抱き着いた。その腕に触れてから、マオは顔の角度を傾けて、ナチの唇を奪う。そのままマオはナチを押し倒した。マオを見上げるナチの表情は幸せそうだ。そうして二人は、また唇を重ねた。  こうして二人の夜が始まった。 「ぁア……ああっ、んン、深っ……」  マオの陰茎がぐっと深くまで、ナチを責め立てる。マオの体に抱き着いているナチは、涙で瞳を滲ませながら、白い喉を震わせている。甘い声が零れ、艶やかな色が瞳には宿っている。マオが荒く吐息した時、彼の汗が、ナチの肌に落ちた。もう何度も激しく交わっている。普段の夜よりも情熱的だ。 「あ、あ、あああ! あ、ぁっ」 「好きだ、ナチ」 「俺も好き、ぁァ……あン――!!」  次第にマオの動きが、より荒々しく変わり、二人の吐息が静かな和室にこだまする。  そして本日二度目を放ったマオは、一度楔をナチから引き抜いた。ほぼ同時に果てたナチがぐったりしていると、マオがナチを抱き起す。そして今度は、正面で抱き合った状態で、下から貫いた。 「あ、あ、っ、待っ――アあ!!」 「止まらない」 「んンぅ!! あ、あァ――!!」  この夜二人は、朝方まで交わっていた。結果、翌日は昼過ぎに目を覚まし、飛び起きたナチが、軽くマオを睨んだ。 「今から行くんじゃ、遅すぎる! ヤりすぎ!」 「悪い、スイッチが入っちゃってだな……」 「そんなマオも好きだから許しちゃうけどね」  呆れたように吐息してから、チュッとナチがマオの頬にキスをした。 「せめてお土産だけでも買いに行こう!」  こうして二人は街へと出る事にした。  ホテルの外には坂道があり、そこには様々なお土産物屋さんが広がっている。ナチは、ネジが好きそうなハンドタオルを購入した。デフォルメしたスナネコの刺繍が愛らしくて、いかにもネジが好きそうだと思ったからだ。マオは職場と、あとはヒースにとして、写真集を購入していた。  さて、こうして手早く買い物を済ませて、二人はホテルへと戻る事にした。  このホテルには、エレベーターは二つある。  その右側に乗り込んで、二人は七階のボタンを押した。左側のエレベーターは一歩早く上階へと進み始めていた。

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