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第41話◇

「……ん……っ」  声。多分あんまり出さないようにしてるんだと思うけど。  ――――……たまに漏れるのが、すげー。そそる。 「……っちょ、待っ、て」 「――――……?」  手が、オレの胸に触れて、止められる。 「息、できないって……」  涙目、可愛い。  その手を捕らえて、布団に押さえて、またキスする。  別にそんなに強く押さえつけてはいないけど。  それ以上の抵抗は、ない。  途中で息が出来るようにしてあげながら。  でも、舌吸われるのが弱いみたいで、体が、小さく震えるから。  いっぱい吸ってあげよう、とか。思ってしまう。 「……ふっ……ん、ぁ」  吐く息が熱くて。  ――――……ヤバい。 「――――……陽斗先輩」 「……っ」  名前、呼んだら。  先輩は涙目を急に大きく見開いて、パチパチさせた。 「……なんですか?」  こんな時なのに、ぷ、と笑ってしまう。 「……名前、付きで呼ばれんの、初めて? オレ」 「――――……」  なんか可愛くて、また笑ってしまいそうになるけれど。  少し我慢して、また、その唇をキスで、塞ぐ。  こんなにキスして、いよいよ分かってしまった。    ヤバい位、興奮する。  可愛くて、たまんないし。  ……男の先輩、可愛くてたまんないって、どーいうこと……。  冷静なオレはそう思うけど。  なんかもう、無理。  すげー好き。この人の事。  キスを離して、首筋にキスした。 「っあ」  びくん!と先輩の体が震えて、竦んだ。 「……気持ちい?」 「首、弱いから、やめ……」 「それ聞いたら、絶対やめないけど……」 「……っ……ふっ……」  舐めあげると、びくびく!と震えた。 「あ、だめ、だ三上、っやめ」  ……感じてんのかな――――……。  くすぐったいのは確かだろうけど。  これが気持ちいいのかどうかは――――……触れば分かるか。     右手を、先輩の太腿辺りから、浴衣の中に挿し入れて、脚に触れた。  びく、と動きを止める。  す、と上に滑らせながら。  もう何されるか分かってる先輩は、ただひたすら、強張って、オレを見上げてる。 「陽斗先輩……触るよ?」 「……っ……さ……さわる、の?」 「嫌じゃないなら」 「――――……っ……嫌だ」 「嫌なの?」 「…った、ってるから、や、だ」  そんな台詞に、マジで興奮するって。  ――――……オレもう、末期だな。 「何で? 勃ってるから、触るんじゃん」 「…………っなんか。キス位なら、まだしも、後輩、に、そんなの触らすとか……」  また遮ろうとしてくる先輩の手。 「――――……あのさ」 「……っ」 「もうオレ24だし、後輩だけど大人だしさ。オレは自分の意志で、あんたに触りたいから触ろうと思ってるけど」 「――――……」 「せっかく、その気になってるなら、一緒に気持ちよくしちゃ、だめ?」 「…………っ」 「オレやらされてる訳じゃないし。……つか。先輩こそ、無理やりされてるって思ってない? 平気?」 「……っ……」  先輩が、かあっと赤くなって。  頷いた。 「――――……じゃあ、良い? 先輩。 ……つか……後輩とか気になるなら、今だけ」 「っ……な、に?」  先輩の耳元に、口を寄せて。 「陽斗さん――――……て呼びましょうか?」 「…………っ」  何でそんなに、赤くなるかな。  ――――……綺麗で、澄ましてる時の先輩とはもはや、全然違う。  なんかもう。  どうしていいか、分からなくなってるみたいで。  縋るような感じで、見上げられると。  だめだ、なんか。可愛すぎて。 「触るよ、陽斗さん」  首筋を唇で、刺激しながら。  ――――……震えるけど、抵抗はないのを確認してから。  太腿から滑らせて、下着の上から、それに、触れた。   

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