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第95話◇尊いって。2※

 下着から取り出したものを、自分でも驚くほど躊躇なく、口に入れた。  多分出来ると思ってたけど。……本当にできるとか。  ……すげーな、オレ。なんて、頭の遠くの方で考えていたら。  先輩が、脚を大きく震わせた。 「……え…… なん――――……ぃ、や……っ」  悲鳴みたいな声を上げる。 「……やっ……やめ……っひっ…………っく……」  もう、すぐ達するんじゃないかと思ったけれど。 「――――……」  本気で泣き出したみたいで、仕方なく離す。  ぐい、と唇を拭いながら、体を起こすと。 「……陽斗さん……?」 「……やだ………っ……それ、やめ……」  完全に顔、隠したままだけれど。どう聞いても、声、泣いちゃってる。  どうすっかな。でもこのまま、最後までしちゃうのもありだけど……。  ……気持ち良いけど恥ずかしいって事だろうし。  先輩の手首を軽く掴んで、開いて、顔を覗き込む。 「ね、陽斗さん。こっち向いて」 「………っ」 「――――……女にされたことある?」 「……っある、けど」  ムカ。  おっと……。一瞬、すげえムカついてしまった。 「……あるなら、何で嫌なの」 「だって、三上に、そんな事させたくないから」 「オレは、したいんだけど」 「……っだって……」 「ていうかさ」 「――――……」 「……女にさせたんだったら、やめる理由、無いっつーか。させてって感じ」 「……なに……そんなの、対抗してんの……?」  涙目で、先輩は嫌そうにオレを見てる。 「――――……オレ、もう、聞かないって言いましたよね?」  そう言ったら、ものすごく焦った顔。 「……みかみ、ってば……」 「蒼生」 「……え」 「蒼生って呼んで。――――……でもって、おとなしく、感じてて」  ちゅ、とキスして。  真っ赤になった先輩をもう一度枕に押し付けて、脚を開かせた。 「――――……もう泣かないで。気持ち良かったら、そう言って」 「……み、か」 「あおい、ね」  再度口に含んで刺激すると、目の端に映る先輩の指が、シーツをきつく手繰り寄せている。 「……っん、ん……」  震える手と、甘い、声。 「……っあお……い……っ」  肩に、手が触れる。  呼ばれた名前に気を良くして、先輩を性急に追い立てる。  びくびく震えるのを、きつく吸い上げる。 「……っあ……や……はな、し……っ――――……!」  腰を捻って、一瞬逃れようとした先輩。でも、オレがうまく押さえつけてるから逃れられず、そのまま、びくんと震えて、果てた。  昨日も思ったけど――――…… イく時、エロいな……。  ――――……飲めるんだなー、オレ……。これも。  なんか。  この人になら、なんでもできそうな気がしてきた。  ちゅ、と太腿にキスして、少し痕をつける。  白い肌、ここなら痕つけても平気だよな……何度か震える脚に、吸い付いた後。唇を拭いながら、ふ、と顔を上げると。  腰を捻ったまま、先輩はオレから顔を逸らして、強張ってる。 「――――……陽斗さん?」  背に手を置いて、抱き寄せようとしたら、やだ、と拒否られる。 「……顔見せて」    ぐい、と引くと。  ボロボロ涙を零していて。 「……っんで飲んだり、すんの……」 「……飲まれた事ないの?」 「ない……っ」 「――――……じゃあ良かった、オレが初で」 「な――――……」 「……泣かないでよ」  ちゅ、と頬にキスする。  キスすんのは嫌かなーと思って、見つめていたら。 「……バカ、やろ……」  先輩の腕がオレの首にかかって、そのまま、キスされた。 「――――……蒼生……」  名を呼ばれると、気分がものすごく、上がる。  嬉しくなって、キスをした。

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