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第七章 愛しているかもしれない
雅貴に胸を舐められ、藍は身を震わせていた。
(僕、いけない子だ。もっとして欲しい、って思っちゃってる)
「藍くん、寒いのか? 大丈夫か?」
(雅貴さんは、こんなに僕のこと心配してくれてるのに)
「雅貴さん」
「何だ?」
「もう少し、舐めてください。ここ」
は、と雅貴は我に返った。
思わずとった行動だったが、セクシャルだったか?
それほど、藍の声は潤んでいた。
「いや、それは」
「お願い」
か細い声で乞われると、ダメだとは言えない。
雅貴は、藍の胸に顔をうずめた。
舌先でなぞった後、じっくりと舌腹で舐める。
藍はその行為に、どんどん熱くなっていった。
(ああ、ダメ。いけない)
そう思っても、腕は勝手に雅貴の頭を抱え込む。
「んっ、う。あ、はぁッ」
甘い声が、漏れる。
雅貴もまた、そんな藍に溺れてゆく心地を感じていた。
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