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第七章・3
(お、おかしい、な。僕、発情はまだのはず、なのに)
藍の蕾は、雅貴を受け入れるように体液を分泌している。
継父にいくら犯されようと、決して濡れなかった場所が、潤っている。
「藍くん、欲しいか?」
「雅貴さんが、いいのなら。僕、僕……」
息を荒げ、藍はその頬を桜色に染めていた。
腰を波打たせ、両脚を擦り合わせ、さらなる期待に悶えていた。
(飢えているんだな、藍くん。この心も、体も)
愛に、飢えている。
心は愛情を欲し、体は愛のあるセックスを求めているのだ。
この小さな子は、本当に。
傷ついてボロボロで。
(私でよければ、いくらでも応えよう)
胸から顔を離し、雅貴は藍にキスをした。
「んっ! んぅ、ん。ぅん……」
温かな、キス。
こんなに優しいキスは、生まれて初めて。
頭に詰め込まれていた、凌辱の記憶がほぐれてゆく。
溶けて、流れてゆく。
「雅貴さん……、雅貴、さん!」
「藍、挿れるよ」
あ……。
僕のこと、藍、って……。
ゆっくりと、藍の後ろは雅貴に圧迫されていった。
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