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第九章・7

 しおれてしまった藍に、雅貴は優しく声をかけた。 「18歳は、もう立派な大人だ」 「雅貴さん、いつ僕の歳を?」 「医師のカルテで、解った」  いけないんだ、と藍は雅貴を横目で見た。 「僕、この前シャンパン飲んじゃいましたけど?」 「あの屋敷では、私が法律さ」  そこへ、ブルーマウンテンが運ばれてきた。  いい香りだ。  雅貴は嬉しそうに、ウエイターに声をかけた。 「これは、本物のブルーマウンテンだな?」 「マスターの意向です」  まさか、郊外の喫茶店で、正規のブルマンが飲めるとは。 「おいしいです!」 「マスターに、ありがとうと伝えて欲しい」  ウエイターが去った後、少しくだけた空気に藍は思い切って雅貴に尋ねてみた。  

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