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第十一章・4

「う、あぅ! 雅貴さんんッ!」  邪魔なパジャマを脱ぎ捨てた雅貴の熱い体に、藍はその手を回していた。  熱い背中、熱い首。そして、熱い頬に手を当てた。  深く交わりながら、キスを交わした。  何度も、何度でも口づけ合った。 「ん、ふぅ。あぁ、んぁ」 「藍、好きだよ」  今……、雅貴さん……、好き、って言った? 「んんッ、はぁあ!」  もう何度目かの絶頂に、藍は精を飛ばしていた。 「雅貴さん。好きです、僕も。僕も雅貴さんが、大好き……!」  ああ、と雅貴は瞼を閉じた。  そして、命の限りを藍に与えた。 「君は本当に、何て素敵な子なんだろう!」 「あ、はぁあ! ひぅッ、うぅう! あぁあんッ!」  熱い。  熱い、雅貴さんの命。  僕の中に、こんなにいっぱい……!  藍はその両脚を雅貴の腰に絡め、大きく背を反った。  秘所が絞られ、雅貴は眩暈がするほどのエクスタシーを感じていた。  好き?  いや、それどころか。 「愛している……」  ぐったりと脱力し、体を震わせて荒い息の藍に、その囁きは届いただろうか。

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