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【7】-3
ランチタイムにはまだ早く、席に余裕のある店内を松井が窓際に向かって歩いていた。
その後ろに背の高い男が付き従っている。
「同じ男としても惚れ惚れするようなイケメンなんだよね」
手足の長い、モデルのような体型の男だった。
その男が、ふいに振り向いてこちらを見上げた。
その瞬間、光は息をのんだ。
打ち合わせ用の資料を入れたポートフォリオが手から滑り落ち、たくさんの紙が床に散らばった。
「わ。何してんの?」
井出が慌てて拾い集める。
「もう。相変わらずだなぁ」
動かない光に紙の束を押し付け、気にする様子もなく言った。
「じゃあ、最初の納期は来週だけど、よろしくね」
ぼんやり頷くと、井出は手を振って事務所に戻っていった。
その間、光はずっとティールームを見下ろしていた。目を離すことができなかった。
そこには、松井と向かい会って座る清正の姿があった。
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