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第31話

 今回はきちんと3回で止まった。……まだしたそうだな。夏樹は脚をすり合わせて「はあはあ」言っている。暑い日の犬のように舌を出してるから、本当に犬っぽい。 「まだしたいんですか?」 「だ、だいじょうぶ! 小焼が、3回までって言ったから、だいじょうぶ! おれ、がまんする!」  きちんと言うことを聞くくらいには理性が残っているようだ。前は欲望のままに動いていたから、けっきょく何回したんだったか……。3回以上ヤッたことだけは覚えている。お陰でゴムを新しく買ったんだった。そろそろローションも追加購入しないとな。夏樹はきちんとこういうのを使ってするタイプだ。本能のままにめちゃくちゃに抱こうとしない。強姦なんてできないタイプだと思う。……私相手にできるとは思えないが。 「我慢したら体に悪いって学会で発表されてませんでしたか?」 「う、うん。そういう論文も読んだことあっけど……、小焼が3回までって言ったから…………」  今日は察しが悪いな。もっと興奮状態だったら「まだして良いのか?」と喜んで聞いてくるのに。それとも前回に叱りすぎたか。叱りすぎも悪いんだな。勉強になった。  かと言って、私から「もっとしたい」と言うと、とんでもない回数を付き合うことになりそうだ。私の意識がトンでも、続ける――なんてことはなさそうだが、7回はすると思う。  しばらく夏樹を見ていたら、ご自慢の宝剣を弄っていた。やはり足りないんだな。「しばらくしたら治まるから」とか言っていたこともあるはずなんだが……、治まるまで我慢できなかったらしい。 「夏樹。気持ち良いですか?」 「んっ、きもちぃ」 「どのへんが特に?」 「ここっ、おれ、ここ弄るの、好き」 「ここって何処ですか?」 「ぅぅっ、ここぉ……!」  単に頭が回ってなくて答えられないようだ。  先っぽを弄るのが好きらしい。あと、いつものように片手で乳首を摘まんでいるので、下半身さえ隠せば女の乳首に見えないか? 綺麗なピンク色をしているわけだし。いや、無理か。  仕方ないので手伝ってやるか。もう一度挿入してヤるのは付き合いきれないが、愛撫ぐらいならできる。  夏樹の乳首を摘まんでみる。「ひっ」と高い声を出して、射精した。……とどめをさしたか。 「いっそ、ここにピアスつけたらどうですか?」 「いやだぁ。痛そうだもん。ぴやぁっん!」 「何ですかその喘ぎ声。いつになったら治まるんですかこれ」 「わかん、ないぃっ! 小焼が触ったら、もっとしたくなるぅ」  触らないほうが良かったか? 放置プレイしても良いと思うが、どうせまたひとりでし始めると思う。 「夏樹。『タッチ』」 「おっぱい!」  今の彼の知能指数は1ぐらいか? それぐらいに間抜けな声で「おっぱい」と言われた。  どれだけ胸が好きなのかわからないが、私の胸を揉んだり頬擦りしたりしている彼は嬉しそうだ。尻尾があるなら、喜んでぶんぶん振っているような気がする。 「小焼のおっぱいはふかふかで触り心地が最高だ!」 「そりゃ良かったですね……」  そう言いつつ、夏樹は「パイズリしたい」って言ってきたので、仕方なく胸を寄せる。これで良いのかはいまいちわかっていないが、夏樹は嬉しそうに自分で腰を振って胸に擦り付ける。濃い雄のにおいがする。先端からガマン汁がたらたらと流れていた。 「フェラしましょうか?」 「いいっ! おれ、パイズリのほうが好き!」 「そうですか」 「あー、きもちいっ! もう出るっ! 出るぅ!」 「『待て』」 「ふぇえっ! ま、待つぅ……!」  夏樹の腰が止まる。寸止めになったんだろう。少し白い液体が先端から垂れている。大きな瞳が涙で潤んでいるので、ひどく煽情的だ。彼の頬に手を伸ばして顔を寄せて、唇を重ねた。驚いて少し開いた口に舌を挿し込んで、口内を舐める。舌を絡ませながらちんこを握って扱いてやる。 「アッ、あ、あ! 小焼っ、もっ」 「『待て』」 「ま、ま、まっ、ままま」  押さえたら射精できないツボというのをネットの記事で読んだ。そこを押しつつ、扱き続ける。夏樹が好きと言っていた先を弄り回す。尿道を責められるのが好きなのかもしれないな。何か方法があるかもしれないから調べておいてやるか。 「もっ、ゆるしてぇ、イキたいぃ……!」 「『よし』」  何に許しを乞うたかわからないが、許してやろう。  夏樹は私にぎゅうっと抱き着いてくる。手に熱い液体がまとわりつく。ドロドロだな……。 「……夏樹、『サイド』」 「ん。言われなくてもいる!」 「それなら良いです」  コマンドを言う必要もなかったか。夏樹は、私から離れようとしない。  ……このまま、離れずにいてくれるなら、それで良い。それで、良いんだ。  

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