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須藤との最初は
いつも自分でやるように、両方の尖りを人差し指で軽くなぞった。
「あ……ん……」
自然と声が漏れた。焦らされたからなのか、見られているからなのか。強い快感が慎弥を襲う。さすがに須藤を見ながらやるのは恥ずかし過ぎるので目を閉じた。尖りへと意識を集中する。親指と人差し指でつまんでクリクリと弄った。途端に、痺れるような快感がして、慎弥の体がびくんと小さく跳ねた。
「あっ……あっ……うんっ……」
快感が強くなるにつれて、慎弥の腰も疼いてきた。両脚の間に相変わらず入れられたままの須藤の脚へと思わず腹を押しつけた。
快感に導かれるまま指先を動かす。もっと快感が欲しい。須藤に触れて欲しい。そう思いながら声を上げる。
「はっ……んっ……」
もうダメ。
慎弥はゆっくりと目を開けた。目の前の欲を含んだ瞳でじっと見つめる須藤に訴える。
「須藤……お願いだから……触って……」
そう言うと、須藤が微かに笑った。
「……ほんと、エロ可愛いな」
須藤がゆっくりと唇を重ねてきた。そのゆっくりさがまた焦らされているようで、慎弥の体が疼いた。須藤の左手がすっと服へと侵入してきた。さっきとは違い、すぐに胸の尖りを強く弄り始める。
「んっ……んんぅ………」
口から吐息が漏れる。もうこれ以上ないくらい敏感になった尖りはピンと張って、少し指先で触れられるだけで電流のような快感が体を駆け巡った。
須藤の右手が慎弥のベルトを外し、ジーンズのボタンも外してジッパーを下ろした。ぐっと下に押されてするするとジーンズと下着が一緒に足下へとずり落ちていった。
すっと唇が離れて、須藤が慎弥の耳元で囁いた。
「後ろ向いて」
大人しくそのまま体を反転させて、壁に両手を突いた。一応ここで聞いてみる。
「なあ。ベッドすぐそこなんだけど」
「後でいっぱい使うじゃん」
「…………」
聞くだけ無駄だったか。須藤との最初はどうやら立ったままになりそうだ。
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