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名前で呼んで
力が抜けきったなと感じた瞬間。ぐっと須藤が奥まで入ってきたのが分かった。
「あっ」
「やっと入った」
ニヤッと笑って須藤が言った。そのままぐっと慎弥の両脚を更に押し上げて、力任せに腰を突き上げてきた。
「ああっ、あっ、あっ、あんっ、んんっ」
途端に慎弥の声も高くなる。
凄え。めちゃくちゃ気持ちいい。
媚薬の効果が多少あるのは分かっているけど。そんなものがなくても。須藤とこうして繋がっている事実だけで。慎弥の喜びに近い興奮はたちまち上がっていくのだ。
「中村の……立派だな」
「は? ……あっ、あっ、なんのこと?」
須藤の視線が自分のモノへと注がれていることに気づく。
「ちょっと、見んなってぇ! 恥ずかしいじゃんっ。んんっ」
「なんか……エロいよな。揺れてんの」
「もっ……あっ、あっ、ほっといてくれっ……」
「可哀想じゃん。無視すんの」
「いいって……んっ、んっ、それで、そいつは喜んでんのっ」
「そう?」
須藤が腰を振り続けながらも何か考えているのが分かった。変な道具を使われるのは嫌なので、慎弥は慌てて須藤に話しかける。
「今ので十分気持ちいいからっ」
「……分かった。そしたらこれでもっと気持ちようなるんじゃね?」
そう言って、須藤が角度を微妙に変えて奥を突いてきた。
「ああんっ、ちょっ、そこぉ!!」
「当たってる?」
「当たってるけどっ……ダメっ……変な感じっ、あっ、あっ、あっ」
「中村」
「あっ、んっ、やっ、すどっ……」
「名前で呼んで」
「あっ、あっ……れ……ん……」
「もっと、はっきりと」
息絶え絶えになりながらも、瞑っていた目を開く。目の前の須藤と視線を絡ませる。
「……蓮」
須藤が嬉しそうに微笑んだ。
「慎弥」
「ああっ」
そこからは記憶が曖昧だった。慎弥のモノがある丁度裏辺り。そこを強く突かれて数分。
「あああっ!!!」
もの凄い快感が慎弥を襲って、デカい声を出したのは覚えている。そしてその後、ベッドのシーツと自分の腹に自分から飛び出した白い液体が飛び散っていたことも。
で。間髪入れずにまた違う快感が襲ってきて、再び声を上げたが、もう掠れて声にならない声が口から漏れただけだった。その波が次々と押し寄せてくる。息つく暇もないほど、絶え間なく。
「俺もイく」
その途中で須藤も絶頂に達したのだが、慎弥はもうそれどころではなかった。須藤が離れた後もビクビクと体の中が熱いままで、興奮が収まるまでしばらくそのままじっとしていなければならなかった(その間、須藤がちょっかい出してくるため、収まるのに時間がかかったが)。
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