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第3話

望むところだと啖呵を切った水城が意識を失ったのは、四回目の吐精の後。グッタリと脱力した身体は腕の中で間抜けな寝顔を晒し、規則正しい寝息を立て始めた。 「……やりすぎたな」 告白をしようとしていたくせに意識飛ばしてどうすると自分に呆れる。 「んぅ……かに……、もっとぉ……」 「…………ふっ、夕食であれだけ食っておいてまだ食う気か?」 身体を綺麗に拭いている最中も口をもごもごと動かす様子に、思わず笑みが溢れた。 可愛いと思う。幸せだと感じる。 こうして隣に居られることを。 ずっと一緒に居たいと思うようになった。 だから……。 「……朝、目が覚めたら好きだって言わせてくれ」 例え水城がまだ叶わない恋に心を捕らわれているのだとしても。俺はお前と恋がしたいと思った。 朝、目が覚めたら。 腕に抱いた愛しい温もりに柄にもなく緊張して、なかなか寝付けなかった。ようやく寝入ったのは恐らく朝方で、先に起きていた水城に身体を揺さぶられ目を覚ます。 「おはよう、鷹島」 「……ああ、おはよ……」 「あのさ鷹島、ありがとう」 「ん?ああ、後処理のことか?別にそのぐらいいつものこ――」 「ううん。それもあるけど、今までありがとうって意味のありがとう」 「……?」 「――もう終わりにしよう、僕達。今日で最後」 朝、目が覚めたら、俺は…………お前と。

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