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※注意。無理やり表現があります。 「嫌だ! 止めてください……」  半裸にされながらも、百合人は必死に暴れた。しつこく抵抗していると、ユウイチは次第に苛立ってきたようだった。 「おい、大人しくしろ!」  次の瞬間、一気に下着が引きずり下ろされる。直接ペニスを握り込まれて、百合人は息をのんだ。 「――んんっ……」 「……は。好きなくせに」  ユウイチは下卑た笑みを浮かべると、緩急を付けて扱き始めた。他人に触られるなんて、初めての経験だ。意志に反して、躰が昂ってくる。 「あ……、はぁっ……」 「たまんねえな、その顔」  ユウイチが、百合人の鎖骨付近に顔を埋める。ペロリと舐められて、百合人はドキリとした。浅野の肌に残された痕を思い出したのだ。  ――アポロンさんと彼も、こんなことを……。  二人の睦み合いを想像しただけで、一気に下半身に血液が集中する。ユウイチは、その反応を誤解したようだった。 「お、急にでかくなったな。ここ、好きか?」 「や……、違……」 「でも、まだイカせねえからな。俺のことも、満足させてくれねえと……」  ユウイチが、自らの前をくつろげ始める。百合人は呆然とした。  ――犯されるのか……? この男に……?  押しのけたくても、完全に覆いかぶさられて、身動きが取れない。というより、下半身に与えられ続けた刺激のせいで、躰に力が入らないのだ。ぽろり、と涙がこぼれた。 「ちゃんと慣らしてやるつもりだったけど……」  大きく、脚が割り開かれる。百合人が観念した、その時だった。  ガンガン、と車の窓を叩く音がした。ユウイチが、はっと身を起こす。彼の力が緩んだ隙に、百合人もどうにか体勢を立て直した。  ――誰……?  外にいる人間に助けを求めようとして、百合人ははっとした。険しい形相でガラスを叩いていたのは、橘だったのだ。

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