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第45話 高瀬

「最近はいつ会った?」 「正月」 「そっか」 こんなことを言ったら冷たいと思われるかもしれないけれど、 両親と物理的に少し距離があることは、 互いにうまくやっていくために必要な事のように思える。 だからこそ実家には、正月とお盆にはほとんど必ず帰省する。 それは男しか好きになれない俺の、 数少ない息子としての出来る役割だと思っているのだ。 「次はいつ会うの?」 「お盆かな」 「実家に帰るの?」 「ん。たぶんね」 「そっか」 真乃斗くんがよければ一緒に行こうと。 言うのをためらう。 それはさすがにまだ、早すぎる・・・というより、 誘う資格がないと思った。 「哲至さんは正月もお盆も帰って来なかった」 真乃斗くんはさりげなくそう言って、 けれどその言い方や表情は、心が痛んでいることを隠せない。 哲至が実家とは疎遠にしてることを、俺ももちろん知っている。 血のつながる父親と、血のつながらない母親は、 俺の知る限りとてもいい人だ。 ただ、こういう俺たちのことを受け入れることが出来ないだけで。 哲至は滅多に実家に帰らない代わりに ・・・かどうかはわからないけれど・・・ 実家から歩いて15分ほどしか離れていない場所に住んでいる。 決して仲が悪いわけではない。 ただ、お互いの距離を保つことが、 互いにうまくやっていく上で大事だってだけだ。 俺達みたいのは。 何も言えずに真乃斗くんを見つめると、 真乃斗くんがここにはいない「哲至」を見つめていることがわかる。 思えば真乃斗くんを美しいと思う瞬間のほとんどは、哲至が絡んでいる。 哲至を想う真乃斗くんはとても綺麗に映るのだ。 だから思わず撫でていた髪にキスをして、 その小さな頭を引き寄せるようにしてから、 手のひらを背中に回すとぎゅうっと抱きしめる。 ほとんど同時に額にも唇を押し付けて、そうして唇に唇をくっつけた。 「ん・・っ・・・」 舌を絡ませれば真乃斗くんの腕も俺の背中に周る。 それにいい気になって背中を撫でながら脚を絡ませると、 身体はあっという間にネツを取りもどした。 つい今しがた、真っ白なとろみのついた液体を吐き出した、 柔らかく縮んだソコを太ももで撫でるように刺激すると、 真乃斗くんは何かを察知して、けれどもそのままキスを拒まない。 だから背中を撫でていた手のひらを下へずらしていって、 割れ目の真ん中を、どこか思わせぶりに指の腹で撫でる。 しばらくすれば息を荒くして、時には小さな声をあげながら、 真乃斗くんも中途半端にその膨らみを取り戻すから、 許可をもらうことなく自分勝手にもう一度、 その細い身体に覆いかぶさった。

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