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第81話 真乃斗

高瀬さんの普段はどっちかっていうと真面目で、 なんていうか余裕でゆったりしているくせに、 こんなときは明らかにオトコで、 持ってる全てでオレを欲しがって、そうして全身でオレを包み込む。 正直こんな扱いは少し気が引ける。 高瀬さんとするセックスはいつだって、 どれだけ激しく揺らされたって自分はとても大切なモノとして扱われていて、 まるでただ存在してるだけで価値があるようだと錯覚してしまうほどなのだ。 「はぁっ・・あ・・っ・・それヤバっ・・・」 「ああホントだ。すごい。脚だけででこんなに溢れさせてる」 そう言いながらも脚ばかりにキスをして、ソコには触れてはくれない。 足首を持った高瀬さんはそのまま脚を高く上げさせるから、 オレは後ろへ体重をかけて両肘で自分の身体を支える格好になる。 高瀬さんの唇と舌は 膝裏から太ももの内側までをゆっくり舐め上げるともう一度、 足の裏を指で撫でながら足の親指にキスをした。 今日はいつにも増してやたらと丁寧で、 与えられてばかりのすべてに全身が小刻みに揺れる。 見えない快感を惜しげもなくただただ与えられて、 オレは恥ずかしい声をあげて喘いで、股を開いてビクビク震える。 こんなにもらっちゃったら、オレはいったいどうしたらいいのだろう。 オレはなにを返せばいいんだろうか。 返せるものなんてなにもなくて、オレは一瞬、確実に悲しくなる。 すると、高瀬さんはまるでそれを許さないみたいにして、 今度は透明な液体を溢れさせてる、揺れるその膨らみの、 根元の黒い繁みのギリギリ脚の付け根にキスをする。 そこからまた、紅く濡れた唇と舌がイヤらしくその辺りを這っていって、 オレはまた、恥ずかしさと気持ち良さの渦のど真ん中に放り込まれるのだ。 「ぁあ・・っ・・ホントにもう・・・」 「ダメだ」 短く言われるだけで息が震えた。 相変わらずギリギリ脚の付け根を紅く濡れた舌と唇が、 イヤらしく這っていく。 オレのその敏感で淫らな最奥はしきりに疼いてしまって、 イヤらしく、その入り口をヒクヒクとさせてしまう。 気持ち良さに耐えきれなくて、 身体をベッドの上に放りだすように寝そべると、 「真乃斗くん可愛い」 可愛いよともう一度言われて唇を塞がれればあとはもう、 自分から舌を絡ませて身体を密着させて、 下半身を擦りつけるようにして身体をくねらせるのだった。 「脚だけで気持ちいい?」 「ん・・気持ちくておかしくなりそう・・・」 はぁっと息を吐く。 「でもだめだよ・・オレばっか気持ちぃの・・・」 そうして、息が乱れながらも心からそう思った。 高瀬さんにもオレと同じくらい気持ちよくなって欲しいのだ。 はちきれそうになってる自分のソコをかろうじて無視すると、 起き上がって高瀬さんの身体をベッドに押しやる。 その綺麗な身体を上から見下ろした。 覆いかぶさるとカタチの良いそのおでこにちゅっとして、 さっき自分がされたように今度はオレが、 そこからその完璧なカラダの全てに、ゆっくりと丁寧にキスをしていった。

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