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第7話

「……っん、ン」 声我慢してーのに律動の衝撃に勝手に出ちまう。 突かれるたびに反動で声が出てそのたびに身体が震えて。 同時に前も絡みついた大きな手が俺のを扱きあげる。 「っ……ぁ、せんせ……っ」 やばい、どーしよ、マジで気持ちよくなってきてるようなっていうか気持ちいいかも。 ぐちゅぐちゅ鳴ってるのは後孔からだけど、俺の息子からも小さな水音がたってるのがわかる。 それにもうはち切れそうなくらいに勃ちあがっちまってるし。 圧迫感はまだあるし苦しいけど押し広げられた後孔に喪失感と満たされる感覚が交互に押し寄せてくるのはだんだんクセになってくるっていうか。 松原は俺のねだったとおりに前立腺を擦ってきてて初めて味わう快感は興奮をやけに高めて、俺は全身を襲う刺激を貪るのに必死だった。 「お前、才能あるんじゃないのか」 からかうような声が耳元で響いて耳朶がねぶられる。 「……な……ん」 「アナル突っ込まれて初めてのくせによがりまくって……淫乱って言ってるんだよ」 「……っせ」 しょーがねーじゃん! 気持ちいいもんは気持ちいいんだから!! つかもうコイツ耳元で変に囁くなよ!! からかう声にが妙にゾクゾクするって―――俺変態じゃねーし! 女の子相手には"捺くんってSだよね"って言われてるんだからな! 「っ、あっ……ン……っ」 ちょっとだけ内心悪態ついてたら深く突き刺されて上半身を起こされる。 「おい、向井」 「な……に……っ」 小刻みに腰を動かし続けながら松原は俺のうなじに唇を押し当てながら言ってきた。 「クリーニング代出してやる」 「……は? ん、っっ」 何だいきなりって思ったら一気に松原のが抜けていく。 激しい喪失感。ぽっかり後孔が開いてるのがわかる。 俺の息子からも手が離れていくから、なんで、って松原を振り返った。 「ちょっと待て」 俺が口を開く前に短く言うと松原は背広を脱いで床に広げるようにして落とした。 そして俺をデスクから下ろすと、 「俺わりと正常位好きなんだよ」 って俺をそこに寝かせた。 「……ふーん」 俺も好きだけど。 やっぱ気持ちよくなってる顔見てるの楽しいしな。 ―――女の子とシてるときは、だけど。 ズボン全部脱がされて大きく脚を開かされて松原が身体を割り込まれ―――て脚閉じたくなる。 なんか恥ずかしいって思ってたらあっさりと松原のものを挿れてきた。 さっきまではいってたから難なく根元まで突き刺さる。 「……ン……っ」 正常位はいいんだけど、やっぱ妙に気恥ずかしくて馬鹿みたいに出ちまう声を押さえるように口元に拳を当てた。 そんな俺を松原が口角を上げて俺を見下ろす。 「俺のを突っ込まれてよがってる顔見るの、楽しいだろ?」 「……」 俺と一緒だけど、コイツが言うと、なんか違う! 「松……」 「先生、だって言ってるだろ」 この変態!って言おうとしたらそれより早く松原が俺の脚を抱えて動き出した。 口にあてていた手も掴まれて外される。 腰浮かすように持ち上げられてさっきの続きをペースアップして律動される。 「声もちゃんと出せ」 押さえるなよって言いながらまた俺の息子が握られて上下に擦られだす。 後からとは違って見えてるから視覚的にも気分がヤバい。 ビキビキになって先走り垂らしてる俺のを松原の手が包み込んでるのとか、松原の動きとか。 マジで俺挿れられてんだって改めて実感するし、それに―――。 「……松原っ」 「……先生だとさっきから言ってるだろーが」 「せんせぇ!」 「なんだ」 「キスしてよ」 「キス魔か、お前は」 「わりーかよ! ……ッン」 だってさ、なんかすっげえ滾った目で見下ろされてるとむちゃくちゃ恥ずかしいし―――……変に興奮するし、ならいっそ見えなくした方がマシだろって思ってキ スねだった。 けど、ヤバい。 濃厚すぎるキスまでしたら酸素薄いよって感じで頭もぼうっとして、なんかもうマジでヤバイ。 「せ、ん……っ、ん」 口の端から涎が垂れてく。 キスの合間に松原のペースを落としてもらいたくて呼びかけるけど、無視! ざらついた舌が生き物みたいに動いて、食べられそうな勢いで舌吸われて。 「……っ……ん、う」 ヤバい、ヤバいんだって! 吐射感と、後孔からくる気持ちよさの波がハンパなくて、身体が震えだす。 「せんせ……っ、も……っ……イク……っ」 松原の腕をきつく掴んで荒い呼吸とともに必死で言えば、すぐ間近にある松原の目が眇められて、動きがさらに速くなった。 「ちょ……ッ! ……っあ、ぁっ」 前と後を同じリズムで扱かれ突かれて、一気に俺の目の前はスパークする。 同時に生温かいものが肌に飛んできた。 そしていつもの吐精だけじゃない、いままで味わったことのなかった絶頂感に一瞬意識が飛んだ。 ガクガクと全身が震えてぶれる視界の中で松原の顔が歪む。 チッ、と舌打ちするのが聞こえて、俺イってんのにさらに激しく揺さぶられて。 「―――ッ」 後孔にうまった松原のが脈動するのを感じてゴム越しに熱いものが吐き出されてるのを感じた。 ***

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