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第33話 それは、無理ですから!
3ー12 それは、無理ですから!
もちろん、俺は、のんけだ!
普通に、男とは、友達以上の関係にはなれそうになかった。
だけど、男ばかりのこの世界では、レイテみたいな美少年は、姫ポジションなんだよ!
この世界では、普通に男同士で子供を作るとか、グーリスじいちゃんが言ってたしな。
俺は、不覚にもレイテに胸がときめいていた。
レイテは、そんな俺を知ってか知らずか、くすっと笑った。
「そんなに緊張しなくっても大丈夫だ。私たちは、決められた婚約者同士だが、いきなり襲ったりはしない」
はい?
俺は、まじまじとレイテの方を見つめた。
俺たち、婚約者なの?
俺は、心の中でガッツポーズをしていた。
いける!
いけるぞ!
この子なら、俺、孕ませられる自信がある!
レイテは、俺の手をとってにっこりと微笑んだ。
「将来の国母となるのだ。なにぶん不馴れなことだろうが、しっかりと学園で学び、立派な王妃となってくれ、レンタロウ。私も、できるだけ君の力になれるように努力する」
うん?
俺は、夢心地でレイテに笑いかけていた。
何?
俺は、レイテに手を握られてドキドキしていた。
今までの人生で、俺は、女の子とも手を繋いだことがなかった。
この三白眼のせいで、女の子たちは怖がってお話もしてくれなかった。
だから、こんなに女の子(みたいな子)にモテたことは初めてだった。
でも、積極的な子だな。
俺、この調子で結婚するまで我慢できるのか?
レイテは、はにかむような微笑みを浮かべて俺を見つめた。
「ああ、君が可憐すぎて、私は、結婚まで我慢できる自信がないよ、レンタロウ」
「お、俺も」
俺は、レイテに言った。
「でも、俺、初めてだから、その・・」
やっぱり、童貞は、この世界でもバカにされるのか?
俺は、身構えていた。
だが、レイテは、優しく俺の手をとったまま、応じた。
「大丈夫、だよ、レンタロウ」
レイテは、俺の隣に席を移してきて、俺を見上げた。
「全ては、私に、任せて欲しい」
マジか?
レイテは、俺にそっと口づけをした。
「んっ・・」
初めてのキスに、俺は、ドキドキを通り越してすっかり酔いしれていた。
レイテは、仄かに甘い香りがしていた。
俺は、レイテのことを抱き寄せた。
小柄なレイテは、俺の腕の中にすっぽりとおさまってしまった。
「絶対に、幸せにするから!」
俺は、レイテの耳元で囁いた。
レイテは、はっと目を見開いて俺を見つめていた。
「レンタロウ」
「れ、レイテ、さん」
俺は、レイテのことを抱き締めて囁いた。
「好き(かもしれない)です」
「うれしい、レンタロウ」
レイテは、俺の背に両手を回して俺を抱き返した。
「私を受け入れてくれるんだな」
うん?
俺は、ともかく夢中で頷いた。
俺、このまま、童貞じゃなくなっちゃうのかも。
「レンタロウ」
レイテは、俺をソファに押し倒した。
はい?
俺は、何か、違和感を覚えていた。
だが、俺は、もう、レイテを抱く気満々だった。
俺は、レイテを抱いて、目を閉じた。
さらば、童貞の日々よ!
俺は、もう、リア充の仲間入りを果たすんだ!
だが。
レイテは、俺の下半身へと手を伸ばしてくるとそこを執拗に撫で回してきた。
俺は、無理矢理、自分を納得させていた。
なんて積極的な子なんだ!
やがて、レイテの手が俺のズボンを下ろし、下着の中へと侵入してきた。
そして。
あろうことか、レイテは、その白いしなやかな指先で俺の後孔をまさぐり始めた。
「レンタロウ・・ここに、私を迎え入れてくれ!」
はい?
俺は、そこで初めて気がついた。
この人、俺のこと、抱く気満々じゃん!
俺は、レイテの両手を掴んでレイテを阻もうとした。
「や、やめてくれ!中止!なしだ!」
「ええっ?」
一瞬、レイテが信じられないというような表情を浮かべた。
だが、レイテは、すぐに、俺から体を離すと俺にそっと囁いた。
「ああ、怖くなったんだね、レンタロウ。
わかっている、初めてだものな」
レイテは、俺の頬にそっと口づけをした。
「大丈夫、こんなことで君を嫌いになったりしない。愛しているよ、レン」
いや。
俺は、涙目で思っていた。
無理ですから!
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