49 / 123

第49話 改心の一撃!

5ー5 改心の一撃! じきにこのクラスの担任であるノエル先生が呼ばれてやって来た。 ノエル先生は、頭のハゲ散らかした傲慢そうなおっさんだ。 俺は、いまいちノエル先生のことが好きにはなれなかった。 なんか、嫌な感じがしてな。 ノエルのおっさんは、教室に入ってくるなりヒステリックに叫んだ。 「どういうことかね?君たち、ここで何をしている?」 「こいつらが」 俺は、ノエルのおっさんに向かって訴えた。 「俺とアメリに乱暴を働いて。それをこのルイスが助けてくれたんだよ!」 俺は、裸の胸を両手で隠して説明した。 「ルイスが助けてくれなかったら、今ごろ、俺は・・」 俺は、体が震えてくるのを感じていた。 「なんだって?」 ノエルのおっさんは、不満げに鼻を鳴らした。 「君は、このクラスの中での揉め事によその下級クラスの生徒を巻き込んだというのか?レンタロウ君」 はい? 俺は、なんか、信じられないものを見るようにノエルのことを見た。 こいつ、何を言ってやがるんだ? 「まったく、だから、私は、君のことを受け入れることには反対だったんだ。どうせ、その肌をむやみに晒してクラスの生徒たちを煽ったんだろう?」 なんですと? 俺は、ノエルの言葉に怒りのあまり言葉が出なかった。 何、こいつ? 「違う!」 アメリが泣きながらノエルに駆け寄るとノエルに訴えかけた。 「レンは・・レンは、他の男を誘うような奴じゃない!」 「神子様は、お黙りください」 ノエルの野郎は、言い放った。 「聖母様などと言われていても、このような輩は、男と寝るしか能のない者です。それを何を思ってか、この由緒正しい王立学園に受け入れるとは、学園長も、レイテ様もご酔狂が過ぎたのです」 何を言っているんだ、こいつ? 俺は、ノエルのことを睨み付けた。 「何か、文句があるのかね?レンタロウ君」 ノエルの野郎は、俺を見下すように笑いやがった。 「お前のような異界から来た下等な生き物は、所詮は、男娼もどきに過ぎんのだ!神子に乳をやり、そして、次には、王の側室にでもなって大人しく子を成していればいいものを」 俺は、頭の中が真っ白になって。 気がついたら、俺は、ノエルの野郎を殴り飛ばしていた。 うん。 改心の一撃だったな。 ノエルの奴、面白いぐらいぶっ飛びやがった。

ともだちにシェアしよう!