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第69話 変態ですか?

7ー1 変態ですか? ある日の朝のことだった。 明るい日差しが窓から差し込んでいて、俺の隣には、アメリが眠っていた。 すうすう寝息をたてているアメリの寝顔を見ながら、俺は、ふっと微笑んだ。 ああ。 なんか、穏やかな日常っていうのかな。 こんなのこの世界に来てから初めての朝かも。 俺は、昨日、神殿を出てこの家に引っ越してきたんだ。 この家は、そんな豪邸ではない。 だけど、この世界に来て初めて手に入れた俺の家、だ。 ここで、これから俺の新しい人生が始まる。 もちろん。 5人の夫と共に、だがな。 あの夜。 俺は、結局、誰にも抱かれることはなかった。 これは、俺と夫たちだけの秘密だ。 神殿の人たちも、王宮の人たちも知らない。 ふと、俺は、何かの気配を感じて、体を起こすと、足元を見た。 えっ? 一瞬、俺は、見てはいけないものを見てしまったと思った。 それは、俺とアメリの寝ていたベッドの足元にいた。 巨人族かと思うほどの巨大な筋肉質のスキンヘッドの男が。 首にはめられた首輪から延びている鎖は、両手にはめられた枷に繋がっている。 男は、俺のことを睨み付けてただ黙って立っていた。 俺は、思わず後ろずさった。 こいつは? いや。 問題は、そんなことじゃない。 そんなことも問題なのかもしれないけど、今は、置いておく。 というか、置いておかして! 俺は、息を飲んだ。 なんで。 こいつは、裸なの? 一糸も纏わずに立っているその男は、褐色の肌を惜しげもなくさらしたまま俺たちを見つめて立っていた。 だ、誰なの? 「あたしは」 男が牙を剥いた。 「今日から、あんたのもの、よ」 「俺の、もの?」 「好きになさいな。これから、あたしは、あんたの性奴なんだから」 はい? もちろん、俺は、悲鳴をあげた。 「ぎぃやあぁああぁあぁっ!」 「んっ・・どうしたの?レン」 眠っていたアメリが俺の声に目覚めた。 アメリは、目を擦りながら俺にきいた。 俺は、男の方を指差した。 「お、おと、おとこ・・裸の男がっ!」 「うん?」 アメリが寝床から俺を見上げてくすりと笑った。 「昨日、あれだけ可愛がってあげたのに、まだ、男が欲しいの?ほんとにレンってば、い・ん・ら・んなんだから」 「違う!」 俺は、昨日の夜の痴態を思い出して頬が熱くなるのを感じながらも、叫んだ。 「誰か!はやく、来てっ!賊が!犯されるっ!」

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