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第44話
二家族に式神を張り付けて四日目。三日三晩式神を使い続けた俺は流石に少し疲れて日中に神川先生の前鬼・後鬼と矜羯羅童子・制託迦童子に見張りを代わってもらって三時間ほどの仮眠を取ることができた。そもそも護法童子たちは神川先生の護衛用なので監視役には向かない。なので三時間の仮眠の後は再び俺が式神を飛ばし見張ることとなった。流石にこれだけの長丁場は想定していなかったので、仮眠を取ったといえど神経はすり減り、九条の一挙手一投足に苛立つ。
今日は九条が寝ずの番をする日だ。夕ご飯の時間になったので九条に買い出しを頼んだが「面倒いからピザでもとろーぜ」の一言でピザを食べることになった。胃があまり重い食べ物を受け付けそうになかったから冷やし蕎麦が食べたかった俺はまたしてもイラつく。しかし反論するだけの気力はなかったので特に何も言わなかった。
ピザを頼んだ時流石の九条も仕事中である自覚があるためか、酒類は飲まなかった。まあ当然だが。ここでビールなんぞ飲み出したら残りの俺の式神で殲滅してやるところだ。
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