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第68話

 グンっと九条の熱の塊が入ってきた。熱い、熱すぎる。他人の体温がこんなにも熱いなんて知らなかった。 「ぁあ!……ぐ……」 「苦しいか?」 「ちょっと、な……」  俺がそう言うと九条は小刻みに熱の塊を馴染ませるように動いた。だいぶ中が馴致され、九条の思うがままになってきたタイミングで九条が律動を早くする。 「あっ……っああ……っ」 「その声、もっと聞かせろ。んで俺の名前呼べよ」  俺の中心をいじりながら律動をどんどん激しくしていく。 「く、じょう……?」 「下の名前だろこう言う時は」 「の……、ぶ……っつぐっ」 「いい子だ……お前を抱いてんのは俺だから。それをしっかり認識しろよ……!」  執拗に俺に名前を呼ばせる九条の顔もだんだん余裕がなくなってきている。その顔は色っぽくて不覚にも胸が余計に高鳴ってしまった。 「ぁあっ……く……も、イきそ……っ」  中心をいじられ、後孔の刺激も相まって限界が近づく。もう脳みそは蕩けきって九条の言うことをなんでも聞いてしまう状態だ。 「俺も限界……俺の名前呼びながらイってみ?」 「あ、あ、あ、いくっ、のぶつぐ……っ」 「中に出すぞ進っ……!」

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