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第84話

「こんな糞みてえな結界すぐ破れんだよ」  パァン!  破裂音とともに九条が近づいてきた。結界を破ったらしい。そして俺に覆い被さっている男の横っ面を思いっきり膝蹴りした。男は壁まで飛ばされ強かに体を打ったきり動かなくなった。 「信嗣……あいつ死んだ……?」 「あ?殺して欲しいのか?だったらもう二、三発蹴っとくけど」 「……いやいい。ありがとう」 「しかしなんでわざわざあんな弱い式神を俺のとこに飛ばしてきたんだ?お前なら他人の結界の中だろうと十二天将呼べるだろ?」  俺は服を治しながら腕を見せた。 「何かの薬を打たれたらしくて……集中できなかったんだよ……」 「マジかよ、じゃあとりあえず病院だな。警察にも通報しておくか?」 「……そうする……他に被害者がいるかも知れねえし」 「そっか……」

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