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第85話
俺と九条は顔見知りの病院に暴行されかけたといって緊急外来を受診した。どうやら飲まされた弛緩剤と打たれた興奮剤は心身に悪影響はなさそうという検査結果を聞き、一安心した。暴行被害ということで警察も駆けつけ、俺は彼らに犯人は行きつけのコンビニの店員で、飲み物の値段を調べると言って何かしらの薬物を注射器でその飲み物に入れ、接着剤でその穴を目立たないように塞いだものを飲まされたと思われると話した。
警察から解放され、時刻は深夜を回っていた。俺は九条と一緒に帰路につく。
「……そこまでやるってか……まあお前綺麗だしな、本当にこれからは気をつけろよ」
「俺もう二十八歳のオッサンだぞ?若い女の子ならともかく自分が狙われるなんて思わねえよ……。しかしあのコンビニにはもういけねえな……」
「いっそ引っ越すか?うちに」
「……」
「……いや、今の無し。忘れて――」
「わかった」
「え」
「一緒に住もう」
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