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第94話

「わかりました。とりあえず持ち出された状況などは現場に行って確認します。今から飛行機で十一時三十五分出雲空港到着の便に間に合うように準備しますので、そこからはご案内願えますか?」 「わかりました。よろしくお願いいたします」  俺はA家の当主の携帯番号を控えると、九条とともに仕事道具一式を持って空港へ急いだ。 「しかしよりによって例の箱かよ……被害者がいねえといいけどな……」 「とにかく現場へ急ごう。先に式神の六合と玄武を向かわせて探させている」 「わかった」  俺達は急いで空港に着くとそのまま島根県の出雲空港へ飛び立った。  出雲空港ではA家の当主が待っていた。「どうぞこちらへ」と案内されるままに駐車場に行き、当主の運転する車でA家へ向かう。 「我が家には家内と娘がおりますゆえ、遠方の親戚へ預かってもらっております。一刻も早く例の箱を取り戻してください。お願いいたします」 「承知しました。すでに私の式神を現地へ向かわせ、先行調査させております。できる限り手を尽くします……しかし――」 「ええ、わかっております。アレはとても強力なモノですから、被害が出た暁には当家の責任となります」

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