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第103話

「急ごう。……もし西川 雪菜を見つけても絶対に刺激すんな。コトリバコを壊されでもしたら何が起こるかわかんねえからな」 「ああ、どこでかち合うか分からねえしな」  こちらを信用してもらうために現地の警察官達と式神の朱雀と白虎には引き続き同行してもらい、男の家へ向かった。式神の中でも最速を誇る白虎には何かあった時は最優先で箱を破損させないように言っておく。  T区の閑静な住宅街にその家はあった。清潔で明るい一戸建てだ。呪物の気配を探ってみると家と家のちょうど境目に気配があった。これでは隣の家の家族も道連れである。一刻も早く両家を避難させるため、懇意にしている病院に連絡し、そこに両家とも避難させてから呪物の撤去をすることにした。慎重過ぎるくらいだが、もし呪物に罠が仕掛けてあった場合に両家を危険に晒すことになるからだ。まずは件の男の家、斎藤家から対応することにした。  警察官と一緒に呼び鈴を押すと具合の悪そうな妻が出てきた。もう呪物の影響は出始めているようだ。 「奥様とお子さんを狙った殺意のある人物がいるとの情報がありまして……西川 雪菜という人物をご存知でしょうか?」

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