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第15話
そして、アンドレイの秘孔に指を当てて窄まりを撫でたかと思うと、そのまま指を差し入れた。
「んっ……あぁ……」
ルイから与えられる痛みに、アンドレイが呻く。
これまで何度も開かれているそこだが、初めは異物感を感じるし痛みも走る。
「王子様、いつもキツく私の指を締め付けますね」
ルイの指は奥へと進んでいき、アンドレイの中でうごめく。
既に慣れっこになっているしなやかな指は、いつものごとくアンドレイを馴らしていく。
すると、アンドレイの善い場所を探し当てた。
「やっ、そこ……」
あまりの刺激に、アンドレイは背中を反らせる。
「相変わらず、ココがお好きですね」
「それを言うなっ」
ルイは執拗にそこを弄ってきて、アンドレイは四肢で身体を支えつつ身悶えた。
「あぁっ……くっ……」
「さぁ、解れましたよ王子様。私に弄られてきて、すっかり綻びやすくなられましたね」
そう言って、ルイは不敵な笑みを見せた。
「そなたのせいだっ。そなたが私をこんなにしたのだろう」
アンドレイが恨み言のように言うと、「王子様も喜んでいたではありませんか」とルイはアンドレイの尻を撫でた。
「王子様にこの様なことができるのは、私だけだ……」
ルイが小さな声で呟く。
「今、何と言った?」
「いいえ、何でも。では、仰向けに寝ましょうか。横になってください」
ルイが優しくサポートしながら、アンドレイはベッドに横たわった。
「そなた、よく飽きぬな」
アンドレイは顔を背けながら恨めしげに言う。
「えぇ、飽きませんよ、王子様には」
「なっ、何を言っている」
アンドレイにはルイの本心が分からなかった。
ルイに抱く感情が恋であることに気付いたのは、彼に抱かれるようになってしばらく経ってからのことだ。
いつも一緒にいて、心安らげる相手、一緒にいたいと思う相手、それがルイだった。いつしか、彼を心の拠り所となっていたのだ。
王子であり、いずれ王位を継ぐ定めである自分の、たった一人の心を許した相手だから。
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