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第41話

アンドレイの部屋のドアが閉まる。 それを合図に、入口の扉を背にしてルイに口付けをされた。 両手を扉に縫い留められ、身動きできない。 それがかえって、ルイに征服されているようでたまらない。  ルイは従者なのだが、自分は責められる方が好きなのだろうかと改めて思う。 「王子様……私はもう堪えられません」  そういえば、アンドレイが怪我を負う前からは久しく関係を持っていない。 「私もだ……」  アンドレイが言い終わるなり、身体がふわりと浮いた。 気付くとルイに横抱きにされていた。こんなことをされるのは、初めてだ。 どうやら、寝室に向かっているらしい。 「うわっ」 部屋に到着するなり、ベッドにドサリと降ろされる。 アンドレイを跨いだルイが見下ろしてきた。 「ここなら安心して愉しめますね?王子様?」  まるで獰猛な獣のような、目を光らせた。 大好きなルイなのに、別人のようにも思える。アンドレイは少し怖くなってしまった。 「そんなに怯えないでください。あなたを、気持ち良くして差し上げたいだけなんですよ、私は」  ルイは、今度は柔らかな笑顔を見せた。 「怯えてなどいない。少し戸惑っただけだ。私もそなたと愉しみたい」  そうだ。身体を重ねた回数は多いが、心が通じ合ってからするのはこれが初めてだ。 ルイと、本当の意味で愛し合いたい。 「大事に扱いますから」  ルイは額に口付けをくれた。それだけで、アンドレイの心は蕩けていく。 「あぁ……」  お互いの舌を絡めながら、濃厚な口付けを交わす。 徐々にアンドレイは、自身の中心が兆し始めていることに気付いた。 『まずい……もう反応しだした……』  既に反応を見せ始めたことが、何だか恥ずかしい。

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