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第45話
自身の中に突き入れられた形になり、余計に深く穿たれる。
そして、ルイに抱き締められてキスをされた。
「王子様を、より近く感じたい」
アンドレイは笑顔で返す。
「そなたさえいれば、怖いものなどない」
珍しく、自分から口付けをした。
「もったいないお言葉です」
「あっ……はぁっ……もう達しそうだ……」
打ち付けられながら、苦しげにアンドレイが呻く。いつしか、自身の先端からは淫らな雫が溢れている。
「そうですね。私もそろそろイキそうです」
アンドレイの中では、ルイが質量を増して放出の時を待っている。
「ルイ、一緒に達したい」
「えぇ。王子様がお望みとあらば」
ルイは上体を倒して額に口付けをしてくれた。肌が触れ合い、体温を感じることも嬉しくて堪らない。
アンドレイが嬉しさに浸っていると、ルイは律動を速めて呼吸も乱れているようだ。
「出しますよっ……王子様……」
アンドレイの呼吸も最高潮に乱れている。
「私も出るっ……」
そう言うが早いか、ルイが激しく腰を打ち付けると、互いに高みへと昇り詰め精を放った。
アンドレイはぐったりとなるほどに力を使い果たした。
疲れはしたが、ルイと愛し合った後だから苦にはならないし、心地良い。
「王子様は、すっかり私に染まられましたね。これからもっと、私なしではいられない身体にしてさしあげますね」
隣に寝るルイが肩にチュっと口付けをしてきた。
「もう十分なくらい、そなたで満たされている」
「そうでしょうか?」
「もちろんだ」
素直に告白すると、ルイは軽やかな唇に口付けをくれた。それを合図に、アンドレイは眠りの中へと落ちていった。
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