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第71話

「はい。誓って、その様なことはいたしません」  ルイはアンドレイの手を取り、誓いの口付けをした。 「そう言えば、随分と剣が強いのだな。あれほどまでとは思わなかった」  ルイは以前より剣や弓の訓練はしていたが、武官として活躍していたわけではなかった。 しかし、クラウド王との戦いを見て武官になれるほどの剣の腕前であることに気付いた。 「王様をお守りしたかったのです。ナンザにいた頃に、寸暇を惜しんで腕を磨きました。王様と、また会えると信じて」 「ルイ……」 「いざと言うときに、お守りできなければ悔しいですから」  ルイの気持ちが嬉しい。 「ありがとう、ルイ。しかし、親衛隊でも通用がするくらいだったな」 「そうでしょうか。でも、親衛隊にいたらいつも王様と共にいられませんから」  アンドレイはつい赤面してしまう。 「私は、王様のすぐ側でお仕えしたいのです」  ルイが、アンドレイの頬に触れた。ルイだけの特権だ。 他の重臣たちでさえ、アンドレイに触れることはないし、できない。 「あぁ、私だけのそなたでいてくれ」 「はい。仰せの通りに」  その言葉を聞き、アンドレイはルイと手を絡め、キュッと握った。そして、いつの間にか深い眠りへと落ちていった。

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