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第76話

根元に手を添えて口を上下すると、ルイのものはますます熱を帯び硬さを増していった。 『美味しい』  素直にそう思える。それは愛するルイのものだからだろう。思う存分に味わっていると、ルイが頭に手を置いてきた。 「王様……も、もう十分でございます」  その声に我に返ると、愛撫を続けていたそれは既に天を仰いでいる。ルイの顔を見上げると、彼は息を荒くしていた。 「これで、私を貫いてくれ」 「王様、よろしいのですか?まだ“そこ”を解しておりませぬが」  挿入するなら、秘孔の準備もしなくては辛いものだろう。 「いや、良い。しばらくしていなかったが、既に私の中は、その……そなたに慣らされたからな。私は直ぐにでもそなたが欲しいのだ」  言いながら、アンドレイは恥ずかしくなり顔を赤くした。 「……かしこまりました」  長椅子に腰掛けるルイの膝に跨がり、自身の窄まりにルイを宛てがった。 「いくぞ」  自身にも言い聞かせると、中へとルイの屹立したものを受け入れていく。 「うっ……」  早く欲しいがために慣らしもせずにルイを迎えたが、やはりキツいし痛みがある。アンドレイは思わず顔をしかめてしまった。 「大丈夫ですか?王様。痛いのでしたら……」  ルイは気遣ったが、アンドレイはそれを遮った。 「いや、大丈夫だ。久々だったから、多少キツいと感じただけだ。そなたはそのまま続けてくれ」  せっかくルイが自身の中にいるのに、ここで止めたら勿体ない。 「分かりました。では、優しくいたしますので……」  それから、ルイはアンドレイを労わるように愛してくれた。痛みはいつしか、快楽へと変わっていった。 「私はっ、そなたを感じるだけで幸せだ。こうして、そなたに抱かれることで、私は一人の男なのだと感じることができる」 「それは、私にとって良い言葉でございますね?ありがとうございます、王様」  二人とも、息が荒くなっている。互いに、達するのも時間の問題だ。どちらからともなく、腰を動かしながら口付けを交わした。 「私を満たすことができるのは、そなただけだ……」 「私も……王様だけにご奉仕いたします」 「本当だな?」  ルイの言葉に偽りはないと分かっていたが、確認がしたくなり聞いた。 「もちろんでございます……生涯をかけてご奉仕いたします」   今度はルイの方から顔を近づけてきた。

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