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助っ人さん、いらっしゃい編 10 愛でる

 彼のことが好きでたまらない。  愛しい気持ちが溢れて仕方がない。 「ン……ン、む」  貴方のことをたくさん良くしてあげたくてたまらなくなる。  なんでも、どんなことでもしてあげたくなる。  だって、貴方だけは僕を知っていてくれる。どんな僕のことも愛しいと愛でてくれる。  僕でさえ言ったことを覚えていないような、随分と昔のことまで大切なことのように覚えていてくれた。  僕でさえ忘れていた、幼い頃の他愛のない言葉を今も大事にしてくれていた。  そんなの嬉しくてたまらないでしょう? 「ン……んっ……んんっ」  だって、僕は貴方のことをずっとずっと好きだったのだから。 「っ、ン」 「雪」 「ン……っ」  喉奥までいっぱいに貴方のことを咥えて締め付ける。気持ち良いと喜んでもらえるように。 「ンっ」  貴方に褒めてもらえるように。 「ンっ、あっ」  唇で、舌で、貴方のことを愛してく。たっぷりと唾液も絡めて、根本にも口付けをして、頬や鼻先が濡れることもかまわずしゃぶりつく。  気持ちいい?  ここも、こっちも全部、気持ちよくしてあげる。  「雪っ」 「ン、んんんっ」 「こら、喉を悪くするぞ。離していい」  やだ。 「ん、ンンっ」  首を横に振ると、ベッドの上でリラックスしていた貴方が僕の髪を指先ですいてくれる。その優しい指先がたまらなく心地良くて、髪ですら貴方に触られたら快楽なのだと、お腹の奥の方がきゅぅっと甘く疼いてる。  髪、気持ちいい。  口の中も、気持ちいい。  夢中になって舌を使ってしゃぶり続けていると、環さんが喉を鳴らしてくれた。背中を丸めて、僕の頭を抱き抱えてくれる。しゃぶりついて、喉の奥で受け止められるようにキュッと抱きつくと。 「雪、っ」 「っ、ンっっっっっ」  貴方の熱が弾けたのを感じた。 「ンっ」  嬉しい。 「……ったく」 「……ぁ」 「離せって言っただろ。明日からまた仕事のくせに」 「……ン」  口を離すと、環さんが肩で息をしながら、眉間に皺を寄せて、まだシャワーの名残りで湿っている黒髪を掻き上げた。 「ほら、雪」 「あっ、待っ」  抱き上げられて、そのまま貴方の上に座らさせられる。跨るように抱えられて、足を閉じたいのにそれが叶わなくて、思わず、ぎゅっとその肩にしがみついた。 「あ、触っちゃ、ダメ」 「? さっき、俺が離せって言ったのを断っただろ?」 「そ、れはっ」  だって貴方のことイかせたかったんだもの。口で、舌で、唇で、指先で、貴方のことを気持ち良くしてあげたかったから。  けれど、これは僕が勝手に、貴方のことを少しでも気持ち良くさせられたのが嬉しくて、イッてくれたのが嬉しくて。それで、その。 「しゃぶりながらイッた?」 「っ、言わないでっ、あっ」  貴方の手に包まれたそれがクチュリと甘い濡れた音を立てた。 「あっ、もっ」 「雪」 「あっ、指っ」  指が入ってくる。 「あ、ン」  長くて優しい環さんの指。 「あぁっ」  その指先だけが知っている僕の良いところを撫でられて、さっき達したばかりで敏感になっている身体がブルリと震えた。 「あ、あ、あっ」  前立腺、もっといじめて欲しい。  乳首も一緒に、して?  唇で痛くして?  貴方の好きにして? 「雪」 「あ、あぁぁっ」  ねだるように腰を揺らして咥え込んだ指に自分から擦り付け、乳首を噛んで欲しいとその唇に押し付けていく。 「あ、あ、あ、環、さんっ」 「雪」 「これください」  熱くて、太いの。 「雪」 「あっ、あっ……っ……あぁぁっ」  指が抜かれて、物欲しそうにヒクつく孔にあてがわれた熱の先端に眩暈がした。 「あ、挿っちゃ、うっ」 「っ」  この瞬間がたまらない。 「あぁぁっ」  貴方ので抉じ開けられる瞬間がすごく好き。 「あっ……熱いっの、気持ちぃ」  僕の中に貴方がいることがたまらなく嬉しくて、首に腕を巻き付けながら、大好きな人の唇にキスをした。 「あっ……ぅ、ン」  舌にしゃぶりつきながら、自分から腰を揺らしてく。 「すごいっ、あ、あっ」  夢中になって腰を振った。貴方のを奥深くまで咥え込んで、お腹の奥の方でキュッとそれを締め付ける。苦しいくらいに貴方のことを中で感じられて、たまらない幸福感に満たされていく。 「あ、ン」  気持ちいい。 「ンっ、ん……あぁ……ン」  もっと奥に来て。 「あ、ダメっ、気持ちい」  いっぱい締め付けるから。 「やぁ……ン」  環さんも、気持ちよくなって。 「あ、あ」  熱に浮かされるようにしながら、首にしがみついて、腰を振りたくった。夢中になって、中を彼の熱で擦りながら、全身で彼からもらえる快楽にしゃぶりつく。 「あ、環さんっ」  欲しくて、欲しくてたまらない。  はしたない。  でも、この人が欲しくて仕方がない。  甘い声をあげながら、脚をいっぱいに開いて、繋がったところを自分の指で確かめた。いっぱいに口を広げて、愛しい人の熱を咥え込んでるそこに触れると、嬉しくて、胸の内がとろりと蕩けてくる。 「ったく」 「あっ、あぁぁっ」 「嬉しそうな顔」 「あ、だって」  嬉しいもの。 「ああ、あっ、待っ、激しいっ、イッちゃうっ」 「雪」  ベッドに押し倒されて、彼の重みを受け止めた身体は奥までいっぱいに犯されて、快感に沈んでく。腰をしっかりと大きな手で掴まれながら、何度も奥を貫かれて、快感が指先まで駆け抜けてく。 「あ、あ、あっ、ダメっ、イッちゃうっ、あぁっ」 「っ、雪」 「あ、環っ、さんっ、好き、っあ、あ、あ」  激しくされて身体が歓喜した。 「あ、イクっ、イクっ」 「っ」  貴方にしゃぶりついて、腕で、足で、貴方にしがみつきながら。 「イ……ク……っンっ……っっっっ」  舌を絡め合うディープキスに溺れながら。 「ンっ、ンンンンっ」  声にならない熱を唇で交わして、貴方が僕の中でイッてくれた瞬間――。 「あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁ」  僕も達した。 「あっ……ぁっ……熱い」  貴方が僕の中で達してくれた悦びに全身を震わせて。 「ン……環さんっ」  愛しい人の腕の中で何よりも甘美な幸福感に満たされていた。

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