11 / 100

第二章・3

 柔らかいスポンジに、たっぷりボディソープを泡立たせ、実由はていねいに司の体を洗った。  首に肩。腕に胸。腹に脇。そして……。 「ここも?」  すでに緩く勃っているペニスのある股間を、実由は苦笑いしながら見た。 「お願いします」 「仕方がないなぁ」  シャワーでいったんシャボンを流してしまった後、実由はかがんだ。  司は、タイルの上に仰向けに転がっている。  腕を頭の後ろに入れて、ぼんやり天井を見ていると、甘い刺激が体の中心にまとわりついてきた。 「ん、っく。ぅむ、んぅ。んん……」  粘っこく吸い付く唇と、柔らかな舌がたまらない。 「実由、また巧くなったね」 「誰のせいかなぁ?」  夢中でしゃぶる実由を、司は感じていた。  これでいい。  この子に任せて、嫌なことは忘れてしまおう。  目を閉じ、司は初めて実由と出会った時のことを思い出していた。

ともだちにシェアしよう!