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第二章・9
司の動きに合わせて、腰を波打たせる実由。
どうやら、お気に召したようだ。
何度も絶頂に達し、そのたびに目を閉じて口で息をしている実由。
その唇が、声にならないつぶやきを吐いていることに、司は気づいた。
『健斗……』
仕方がないな、と思いながらも、今はただ腰を穿つしかない司だ。
いつか、私の名を呼んでくれるようになるんだろうか。
「中に出すよ」
「ッう。うぅ、あぁ、あ! あぁああん!」
容赦なく、司は実由の中に射精した。
その体を抱きしめ、腰を擦り付けた。
「ん……、はぁう。う、あぁ、ぅん……」
余韻で何度か軽くイッている実由が、可愛い。
「実由」
「んん?」
(好きだ、って言ったら、笑う?)
「……いや、何でもない」
後はただ、シャワーの音だけが響いていた。
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