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第七章・7

 翌日、実由のアパートに司が訊ねて来た。 「どうしようか。ホテルに出かけてもいいけど」 「ううん。時間が惜しいから、ここで話とかしたい」  実由はハーブティーを淹れて、司に振舞った。 「いい香り。実由のお手製だろう?」 「うん。よく育ってくれたよ」 「実由のこういうところ、私は好きだな」  自然に好意を伝える司は、大人の魅力に満ちている。  秀孝も優しいが、司の方が一枚上手だ、と実由は感じていた。 「司さん、聞いて欲しい話があるんだけど」 「いいけど……、後でもいい?」 「後、って?」 「シャワー、もう浴びてるよね」 「え? あ、そういう……」  ベッドに行かずに、司は実由を押し倒した。  クッションの上に彼を乗せて、熱いキスをしてきた。 (何か、今日の司さん、どこか違う)  いつもゆったりと余裕をもって実由を抱く、司。  その彼が、やけに急いている。  慌ただしく衣服を乱し、ローションを塗り込めてくる。 「も、もう!?」 「挿れるよ、実由」  まだあまり慣れていない蕾を、司は思いきり貫いていた。

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