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第十二章・3

 実由の蕾は、飲み込むように健斗の指を受け入れた。  中は滑らかで、温かい。  その手触りと熱を、健斗は感じていた。 「健斗、初めて指入れてくれたね」 「いっつも、すぐに突っ込んでたもんな、俺」  ごめんな、といいながら、健斗はその指をうごめかせた。  腹側のスポットを見つけ、何度か押しこすってやると、実由は面白いように精を零した。 「んぁ! そこ、そこはダメぇえ!」 「ここがいいんだろ? 俺、ちゃんと勉強したんだぜ」  どこをどうすれば、パートナーは悦んでくれるのか。  サイトや動画で、健斗は真剣に勉強したのだと言う。 「今まで、俺ばっかり気持ち悦かったんだもんな。今度は、実由を悦くしてあげたいよ」 「うぅ。健斗、優しい……」  泣きながら、実由はおねだりをしていた。 「だったら、もう今すぐ来て。僕が何も考えられなくなっちゃうくらい、抱いて」 「痛かったら、言ってくれよな」 「もう……、そんなに優しいの、無し……」  それでも健斗は、実由の中にそっと挿入って来た。  ゆっくりと、ていねいに。 「んぁ、あぁあ。はぁ、あぁ……」 「大丈夫か?」 「ぅん。すごく、いいよ」  奥まで健斗を迎え入れ、実由は歓喜に震えた。 (僕、初めて僕のことが好きな健斗と一つになれたんだ!)  もう、それだけでオーガズムに達していた。

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