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 不意打ちのキスに面食らいながらも、全く唇を離す気配のない清虎を無理やり引き剥がす。 「ちょ、ちょっと待って。一旦落ち着いてよ。玄関の鍵も閉めてないじゃん」 「もうそんなん全部後回しでええやんか。俺は陸が足りひんの。とにかく補給させてぇな」 「駄目だってばっ」  細い体のどこにそんな力があるのか、清虎は陸の抵抗を跳ね除けて再び荒々しく口づけた。陸の口内を貪りつつ、清虎が後ろ手でドアの鍵を閉めたようで、ガチャリと施錠の音がする。 「これでええやんな。な?」  言いながらギラギラした目でにじり寄る。力が抜けてその場にへたり込んだ陸は、清虎に覆いかぶされ逃げ場がなくなった。 「やだよ、ここ廊下……」 「かまへんやんか、ちゃんとゴムはつけるし」 「そう言うことじゃ……あぁっ」  耳朶を舐められ、思わず艶めかしい声が陸の口から漏れる。ひんやりとした清虎の指が、陸のシャツの中に滑り込んで肌を撫でた。 「ホラ、もう硬くなっとる」  陸の胸の尖りを摘まみながら、清虎がにぃっと笑う。清虎からの刺激を受けて、ずいぶん敏感になってしまった。 「あ、んッ。そういうコト、言わないで」  熱くなる顔を腕で隠し、陸が身悶える。清虎は赤く色づいた突起を捏ねながら、もう片方の尖りを舌先でチロチロと刺激した。陸の体は益々反応し、ビクンと腰が跳ねる。 「ごめんなぁ。なんやこういう時の陸見とると、いじめたくなってまうんよ」  ふっと笑った清虎の息が熱い。まるで猛獣だと思いながら、陸は逃れるように体を捻ってうつ伏せになった。這いつくばるようにして、どうにか廊下から部屋に戻ろうとしたが、清虎に強い力で腰を掴まれる。 「逃げんといてや。なんで廊下はイヤなん? いつもとちゃうトコやと、興奮してええやんか」 「だって、清虎がガツガツしてて、なんか怖いんだもん」  陸が振り返って睨むと、清虎は陶然としながら自分の指に唾液を絡めた。 「陸、ホンマそう言うとこやで。可愛いなぁ」  四つん這いの格好になっていた陸のスエットパンツに手をかけ、下着まで一気に引き下ろす。 「ちょっ、やめ……!」 「指二本くらいやったら、もうすんなり入ってまうな」  唾液で濡らした窄まりに、清虎が指を埋めていく。陸は思わず背中を反らせ、「あぁっ」と呻いた。

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