「ん、うごいて……」 「わかった」 「ああんっ」 　待ち望んでいたよりもより深く突かれ、声を抑えることもできない。 「ああっ、あぅ、だめ……っ」 「駄目じゃないだろう？」 「だめ……きもちよすぎる、から……っ」 　理性が飛んでしまう。ずっと言いたかったことは、まだ意識のある今しか言えない。 「すき……だから、首、かんで……っ」 　結局、あまり舌も回らず、甘えるような声になってしまったけれど。 「あまり可愛すぎることを言うな。歯止めがきかなくなる」 「ああぁっ」 　首筋にじくじくと疼きだすような痛みが走る。前も後ろも弄られながら、痛みと快感の後にやってきたのは、全身を駆け巡る熱だった。 「あっ、あつ、い、とける……っ」 「溶けていい。全部呑み込む」 「んんぅっ」 　顔を埋めた彼に、首の噛み痕を舐められる。ふわりと香彼の香りに、高まった快感があふれた。 　一度達した後だったからか、溢れ出た液体は透明だった。のぼりつめた快感に身体はびくびくと何度も震え、弛緩することがない。 「みないで……っ」 「嫌だ」 　あれだけ甘やかしてくれていた彼が、切羽詰まったように震える自分を凝視している。我慢できないと体勢を代えられ、太ももを持ち上げられた。向こうからは、精子を欲しがってぎゅうぎゅうと締めつける後孔も見えてしまっているだろう。 「むしろ、恥ずかしがるところも見たい。なにしろ、経験のない年下の男だからな」 「あんっ、あ、やぁっ、ああっ」 　ベッドが軋むほどに激しく揺さぶられる。しかし痛みは微塵もなく、溶けるような甘さだけだった。ぐずぐずに溶けていきそうなのに、比例するように身体は敏感になっていく。またすぐにイってしまう。