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第18話 大洗濯大会3
「どうぞ、ハルさま」
「ああ」
ララが手を差し伸べてくれるのにつかまり、裸足のハルが湯の中に足を踏み入れる。
「ははっ、これ面白いな。足裏が気持ちいい」
思わず無邪気な感想を漏らすと、同じ桶に入っていたウィリスが戯れを口にした。
「バランスに気をつけろよ? 王子」
「誰が王子だ……っと」
片足を踏みしめようとして、一瞬、平衡感覚を失ったハルがウィリスの袖を掴む。
「わっ」
「うぐっ……!」
ドミノ倒しのように、ウィリスがハルの上に、ハルがララの上に落下した。
「す、すまん! 大丈夫か、ララ?」
ウィリスが言うが、ララは目を回してしまったようだった。
「は……はひぃ……」
「大変だ、ララが」
ずぶ濡れになったハルとウィリスは、顔を見合わせると、二人でララを支え、救護室へと取って返すことになったのだった。
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