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第118話 『放課後お茶会クラブ』設立1

 パリスとモーリジィを避けることを、ハルはぴたりと止めた。迫りくる破滅の時を待つよりも、攻勢に打って出ることに決めたからだ。  もうすぐ『放課後お茶会クラブ』がはじまる。  いや、はじめるのはハルで、終わらせるのもまたハルでなければならなかった。  この賭けに確実に勝つための布石を打つことで、ウィリス、トーリス、ララ、そしてハル自身の未来を守り切ることを、ハルは自分に対して強い気持ちで課していた。モーリジィにもパリスにも、ウィリスたちに指一本触れさせない。勝ち残るのはハルの側だ、と誓った。 「『放課後お茶会クラブ』?」  ハルが提案すると、ウィリスはその名前にピクリと反応した気がした。 「うん。新しいクラブを立ち上げたいんだ。協力してくれないか。残念だけど、オメガはクラブの代表にはなれないから」  パリスを顧問に据えること、モーリジィを客に呼ぶことを伏せた状態で、ハルがウィリスに話を通したこの『放課後お茶会クラブ』は、『ベータはアルファの誓約に』における最後のイベントだった。

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