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第119話 『放課後お茶会クラブ』設立2

 クラブ活動中に生徒の飲み物にしびれ薬を盛ったモーリジィが、生徒の半数に乱暴を働き、ララを暴行しようとする傷害事件が起きる。さらに悪いことに、その事件が起きたあとで、しびれ薬を調達したのがハル・ロゼニウム・ガーディナーであることが判明し、ハルは準暴行罪に問われ、輪姦破滅フラグが立つとともに、アルファたちから手篭めにされ、モーリジィと一蓮托生で学院から追放されることになる。  一連の事件の証人となったパリスにも乱暴されたハルは、退学後、路頭に迷い、オメガの性をひさぐことになるのが、このBL恋愛RPG『ベータはアルファの誓約に』の裏の筋書きだ。  今回は、モーリジィの動きを封じ、パリスをララ側の証人へと仕立て上げることをハルは考えた。ハードルとしてはかなり高いが、そのために地道に好感度を上げ、パリスとモーリジィを見かければ、声をかけてきた。この事件さえ無事に正当に──つまりパリスがモーリジィを単独犯として認め──処理できれば、もうウィリスにも誰にも、欺いたり、嘘をついたり、誤魔化したりしなくて済む。  そうなった暁に、ハルはやっと自由になれるのだ。  自由になったらやりたいことが溢れていた。ウィリスにどう思われるかわからないけれど、転生者であることを告白することも、その中のひとつだ。  そして、『放課後お茶会クラブ』でウィリスがどう動くかを見極めるのも、ハルにとって重要なことだった。

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