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第120話 『放課後お茶会クラブ』設立3

 最後の最後に裏切られたとしても、身から出た錆だ。もしもの時のために好感度は上げてあるが、今はもう、運命が変えられないものだったとしても、受けて立つだけの勇気が、ハルにはあった。 「どうしても申請するのか? 別にお茶会なら、俺たちの部屋に招いて、内輪でやってもいいと思うが……」 「それじゃ駄目なんだ」  ウィリスが反対するのを、注意深くハルは見た。辛抱強く、執念深く、ウィリスを説得するために言葉を尽くす。これはウィリスのためでもあるのだと、言えればどんなに楽だろうと考えながら。 「ベータとオメガとともにテーブルを囲むことが大事なんだよ。おれたちと話をしていないアルファに、少しでも生身のおれたちのことを知ってもらうのが目的なんだ。まずその呼び水として、この間招いた先輩たちと、手はじめに創設したクラブでお茶会をしたいんだ」  仕舞いには、「なるほど、わかった」とため息混じりに同意してくれたが、そんなウィリスもただでは起きなかった。 「俺もお前に聞きたいことがある」 「何?」  ハルが顔を上げると、ウィリスは承諾したものの、『放課後お茶会クラブ』のことを明らかに不満に思っている顔をしていた。

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