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第123話 秘密の招待客2

「オメガと二人きりになるのが、怖いですか?」 「別に。俺が襲う側である以上、怖れることなど何もない。お前は怯えて可哀想だがな」  苦笑を漏らしたハルの視界に、ピコン、とダイアログが表示される。好感度が変化したのを確認し、ハルはモーリジィを帰すと、ひとりになった部屋のドアを静かに閉めた。  モーリジィが帰ったことがわかると、ハルは猛然とクローゼットの奥を引っくり返しはじめた。どこかにあるはずだ、との確信が、不安に変わる前に行動を起こす。モーリジィに対してアドバンテージがあるとすれば、これ以外に考えられなかった。  シューボックスの隅を漁っていると、ちょうど箱の隙間に青色の掌に包むことができるぐらいの小瓶が無造作に突っ込まれているのに気づいた。  見つけたハルは、指紋が付かないよう慎重にハンカチを使って取り出すと、その瓶を懐に仕舞った。 (……よし、これでいい)  準備ができたことを確認し、ハルは制服から夜着に着替えると、ウィリスを待ちながら本を開き、ベッドへ潜った。

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