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第137話 『放課後お茶会クラブ』14
「このままで済むと思うな!」
修羅と化したモーリジィは、カップを割ると、指の間に把手を挟んでかまえ直した。指の間から突き出る破片に、ウィリスがどうにか応戦しようとかまえる。
「うらぁ!」
モーリジィの拳が走り、防ごうとしたウィリスの腕に破片が引っかかり、制服が破れた。数回それをやられるうちに、じわじわとウィリスが後ろへ下がる。モーリジィの猛攻は激しさを増す一方で、ついにウィリスの首筋の怪我から血が飛び散るのを見た瞬間、ハルは爆発したように頭が真っ白になった。
「やめろーっ!」
全身を炎のようにさせて叫ぶ。
ウィリスをどうか傷つけないでほしいと強く願うと同時に、ふっ、と、どこか懐かしい宙の色を見た気がした。
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