137 / 179

第137話 『放課後お茶会クラブ』14

「このままで済むと思うな!」  修羅と化したモーリジィは、カップを割ると、指の間に把手を挟んでかまえ直した。指の間から突き出る破片に、ウィリスがどうにか応戦しようとかまえる。 「うらぁ!」  モーリジィの拳が走り、防ごうとしたウィリスの腕に破片が引っかかり、制服が破れた。数回それをやられるうちに、じわじわとウィリスが後ろへ下がる。モーリジィの猛攻は激しさを増す一方で、ついにウィリスの首筋の怪我から血が飛び散るのを見た瞬間、ハルは爆発したように頭が真っ白になった。 「やめろーっ!」  全身を炎のようにさせて叫ぶ。  ウィリスをどうか傷つけないでほしいと強く願うと同時に、ふっ、と、どこか懐かしい宙の色を見た気がした。

ともだちにシェアしよう!