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第166話 愛咬6(*)
「おれ、が淫らでも……嫌わないで……っ」
甘えた声でねだっているように聞こえやしまいかと、不安になりながらハルは哀願した。
「お願いだ、ウィリス……、おれ、もっと貞淑に、なる、から……っ」
ぬち、と濡れた音をさせて、ウィリスの指が中に挿入される。異物感に驚いたのも束の間、中がじんっと熱くなり、無意識のうちに内壁を締めつけてしまう。
「きみの……っ、とおりに、する、から……っ、だから、今だけ、は……っ」
今だけは拒まないでいて。
言いながらシーツを握りしめたハルを睥睨したウィリスは、唇を噛み、喉の奥で低く唸った。
「っ……の、わからずや……!」
「ぁぅっ!」
それまで辛抱強く何度も内部を行き来していた指が、不意に二本に増やされ、腹側にぐっと曲げられる。それが感じやすいところを探り出すと、圧を込めてその場所を押され、身体が反応するのを止められない。
「ここか」
「ぁ、あ、ぁぁっ! だめ、それ……ぇ、っだめ……っ!」
じゅぶじゅぶと音をさせながらいい場所を押されるたびに、腹の中が潤み、腰が反応して揺れる。こんなあさましい姿を見せたくないのに、止められないばかりか、ねだってしまいさえする。
「ひぃ、ぅ、も、っそれ、したら、ぁ、あ、ぁあぁっ……! でちゃ……ぁ、ぁっ!」
その瞬間、びゅくっ、と一際強い衝撃とともに、ハルは射精していた。
「ご、ごめ……っ」
相手に予告なく出してしまったことを詫びると、ウィリスは頬を赤く染め、怒ったような表情のままハルの精液の飛び散って濡れた髪を梳いた。
「貞淑とか従順さを求めるなら、こんなこと、していない」
ウィリスは地を這うような声でボソリとそう言い、指に付いたハルの精液をねっとりと舐めとった。その指に思わずハルが手を伸ばす。
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