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第169話 愛咬9(*)
声が抑えられない。
視界が涙で滲んでゆく。
激しかった抽挿はやがてねっとりと甘い動きに変わり、何度もハルの中を往復しては、蕩けきったハルから甘い声を引き出した。太い雄芯を求めるあまり背徳的な熱に侵され続ける。弾ける手前まできているのに、あとひとつ、何かが欠けていた。
その最後の波が、ウィリスによりもたらされる。
「ぁああぁっ!」
何度も登頂したはずの場所から、さらにもう一段高い場所へ投げ出されるようにして持っていかれ、ハルはビクビクと身体をのけ反らせ、痙攣させた。
「ふ……っ、中、音がしてるの、わかるか? ハル……ッ」
「あっ……あ! わ、わか……っぅぁあー……っ!」
一気に最奧を突かれ、辛抱していたウィリスの精が吐き出されたのがわかった。もったりと重い熱が身体をじわじわと侵食してゆく。
「あぁっ! あぅ! イッ、イッ……た! イッた、から……っ、っ~~……っ!」
ウィリスの射精は雄らしく、長く数度に渡った。しかも出している間も、まだ絶頂を迎えたハルをぐっ、ぐっ、と突き上げるので、そのたびに新たな悦楽を与えられてしまい、ハルは半ば意識を飛ばしてしまった。
誰が聞いてもわかるぐらい卑猥な水音が響いてくる。一度出しただけでは、まだ硬さを保ったままの剛直をぐちゃぐちゃと音を立ててかき回すようにされて、ハルは半ば飛んでしまった意識をかき集めようとしながら、さらなる高みへと追いやられるありさまだった。
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