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極甘の夜 2
「あなたをめちゃくちゃにするかもしれない。――ずっと、自分を抑えてきたから」
身体が震えるのは、嬉しいからだと嫌でもわかっていた。
那津はたまらなくなって自分からもしがみ付いた。
「いいよ……お前になら、何されたって」
笑ったのか、ふっと耳元に息がかかる。
「……馬鹿だな、那津さん。逃げられる、最後のチャンスだったのに」
さらに冷たく言い捨てられ、寒気に似た快感が背中を撫でた。
「お前が、好きなんだ!……だから俺は」
そう叫んだ口は、小次郎の唇で乱暴に塞がれた。角度を変え、何度も何度も。
那津は夢中でそれに答えた。
こんなにも激しく奪われる口付けは未経験だが、肉厚の熱い舌が入り込んでも、那津は夢中で受け入れた。
背中をぞくぞくさせながら小次郎の舌を追いかけるように絡めていくうち、下腹部に熱が集まるのを感じる。
「那津さん、那津さん」
切羽詰った声色がたまらなく嬉しかった。
小次郎に求められているこの瞬間が、自分にとってすべてなのだと、やっとわかった。
息も絶え絶えに唇を吸われ、酸欠と興奮で頭がボーッとする。
小次郎の指が那津のチェックのシャツのボタンを外し始めた。
前をはだけられ、ソファーにゆっくり押し倒される。
小次郎は那津の腹部と平らな胸に、手の平を這わせた。
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