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第4話

ここ最近珍しいことが続いている。眞仁が夜7時には帰ってくるのだ、それも毎日。頭でも打ったのかな? 「今日もいい天気。」 取り留めのないことを考えながら、洗濯物を干していく。その時 ズクンッ 「ツッッ…。」 甘い疼きが身体を駆け巡る。 〝発情期〟 そろそろ来る頃だとは思っていたから慌てはしない。部屋に抑制剤を置いている。アレを飲めばいい話だ。 発情期になっても眞仁に頼りたくないと外国製の強力な抑制剤をネットで買っておいた。強力な分副作用も強くでるけど背に腹は変えられない。 机の引き出しに閉まっておいた錠剤のシートを取り出し、キッチンで水を組む。 いざ飲もうとした瞬間、魔が差した。副作用が強く出るということはそれだけ体への負担が大きいってことだ。つまり、 「たくさん飲めば、死ねる…。」 発情期の不安定さ、番に頼れない孤独感、全てが重なり甘い誘惑をする。死ねば楽になれると。 その誘惑のまま俺は錠剤のシート5×8個分水で飲み干した。 「このまま寝ちゃえば副作用に苦しむこともないな。」 どんなに苦しくても起きないよう、睡眠薬も過剰に飲み込む。 しばらくして襲ってきた眠気に逆らわず俺はソファに横になり、目を閉じた。 「おやすみなさい。そして、さようなら…。」

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