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第3話
「おにい、さん、ぐすっ、お、ねがい。慰めて。寂しい、からっ…うぅ、ぐずっ、きす、して?…きす、だけで、い、から…」
キス、ね。寂しいからキスしろ、とは、かなり遊んでいるな、この男。
まぁ、花街にいるくらいだからおかしくないか。
キスか。男相手だが、まぁ、この男に関してはいけそうだ。
ちゅ。と、軽くリップ音を立て、啄むようなキスを繰り返す。慰めて、というんだから優しい方がいいだろう。
いつまでも泣き止まない子をあやすように、顔全体にキスを降らせる。
「ん…んっ…」
最初は泣き顔のまま。いつのまにか、
泣き顔からうっとりした顔に変え、時々声を漏らす様は、不覚にも可愛いと思った。
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