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第3話

「ん…」 あ、おきちゃう。おきないで、まだ、まだ俺、フィアに優しくされてたい。いつものじゃ足りないから。 まだ、やめて、終わってほしくない、のに。 無情にも、その目は開けられた。 「スティー、おはよう。どうした。泣きそうな顔をして、悪い夢でも見たか。」 「う、ううん。」 「そんな風には見えないな。スティー、もっとくっつくか?」 ぎゅぅぅぅぅ、とさらに密着、さらに力を込めて抱きしめられた。あ、れ、昨日みたい、まだ、優しくしてくれるの?

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